大腸がんができるとでる身体の兆候

大腸がんは初期症状が少ないため、かかったとしてもすべての人に明らかな身体の兆候が出るわけではありません。

また、お腹の症状は大腸がんに限らず、誰もが日常的に経験するものですから、兆候があったとしても気にしないという可能性もあります。

それでも、実際に大腸がんにかかった患者さんが後から振り返ってみて、「そういえばこんな症状があったかも…」と思うことは、よくあります。ここでは、そんな身体の兆候についてご紹介していきましょう。

もちろん、これらの症状が出たからといって必ず大腸がんとは限りません。確定するためには病院での検査が不可欠ですので、気になる症状がある方はぜひ早めに検査を受けるようにしてください。

大腸がんになると「貧血」になりやすい!

腫瘍は急速に新しい血管を作りながら成長するため、血管がもろく、ちょっとした刺激で出血してしまいます。そのため、がんになると貧血の症状が現れることがあります。

貧血は、大腸がんの数少ない初期症状の一つですので、特に貧血体質ではない人が急に貧血になった場合は、腫瘍の可能性も考えて検査を受けるようにしてください。

大腸がんになると「便の異常」が起こりやすい!

大腸がんにかかった患者さんの多くが、「便の異常があった」と振り返っています。たとえば便秘や下痢、便が細くなる、などの症状です。

大腸は便を作るための器官ですので、そこに腫瘍ができれば、当然ながら便に異常が出てきます。

健康な大腸は十分な内腔(広さ)があり、便がスムーズに通過できますが、腫瘍ができると狭くなるため便秘になったり、便が細くなったりするのです。

また、溜まった便を押しだそうとして腸が活発になりすぎすると、下痢も起こります。

便秘や下痢は、健康な人にもよくある症状ですので、どちらかというと「便が細くなる」症状のほうが目安になるかもしれません。

がんが進行すればするほど腸管が狭くなって便が細くなり、やがて鉛筆ぐらいの細さになることもあります。このような症状が現れた場合は、ぜひ検査を受けるようにしましょう。

大腸がんになると「便の色」が変わりやすい!

大腸がんの代表的な症状の一つに「血便」があります。ただし、言葉から想像するような真っ赤な便とは限りませんので、注意が必要です。

肛門に近い、直腸やS字結腸にできた大腸がんの場合は、赤い血の色を認めることもありますが、それより奥の部位になると、赤というよりは黒っぽい便になります。

ですから、明らかな血の色が見えなかったとしても、いつもより便が黒ければ、血が混ざっている可能性があると考えましょう。

便の色は、大腸の様子を示す重要なサインです。ぜひ排便のたびにチェックすることをおすすめします。

大腸がんになると、「おならの臭い」がきつくなる!?

大腸がんになった人が、初期に気づいた兆候として、おならの変化もあります。

大腸がんになると、腫瘍から出血しやすくなる上、腫瘍が壊死して腐敗することもあり、おならの臭いが強くなるといわれています。

実際、名古屋大学院の研究によると、大腸がんの患者さんのおならに含まれる「メタンチオール」という腐った玉ねぎのような臭いを測定したところ、健康な人の10倍以上という数値が出ました。

これを利用して、将来的にはおならを利用した大腸がん検診が登場するのでは、ともいわれているほどです。

「最近おならの回数が増えた」「臭いがきつくなった」という人は、腸の異常も考え、念のため検査を受けておきましょう。

右側にできた大腸がんは、身体の兆候が出にくい

このように、大腸がんではさまざまな身体の兆候が出ることがありますが、どんな症状がどの程度出るかについては個人差があります。特に「大腸のどの部分にがんができたか」は、症状の出やすさを大きく左右します。

大腸がんの症状は、「肛門に近ければ近いほど出やすい」ことが一般的です。

大腸は、小腸の終わりからスタートして、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S字結腸、直腸の順で肛門へと進みますが、このうち症状が出やすいのは肛門に近いS字結腸と直腸です。

このあたりで出血した血はまだ新しいですし、便はほぼ水分を失って完成した形となっていますので、便の周りに血がべったりと赤く付いている様子を目で確認できます。

また、ある程度固くなった便を直接、腫瘍で圧迫しますから、便が細くなるなどの症状も出やすいのです。

一方、上行結腸や横行結腸など、肛門から離れた部位にできたがんは、症状が出にくいことで知られています。

まず、このあたりは腸の内腔が広くできている上、まだ便がたっぷりと水を含んでいますので、腫瘍ができても便の通過があまり妨げられません。

さらに、便がまだ形として完成していないため、ここから出血しても血が便と混ざってしまい、肛門から出てくる頃には赤というより黒っぽい便になっているのです。

一番肛門から離れた上行結腸は、自分から見て右側にありますので、「右側にできた大腸がんは症状が出にくい」といわれています。

血便や便通異常などが出にくく、重度の貧血や、腹部のしこりなどが現れて初めて異常に気づくケースも少なくありません。

頻度としては、S字結腸や直腸にできる大腸がんのほうが日本人には多いのですが、中にはこのようなケースもありますので、症状がなくても定期的に大腸がん検診を受けることが何より大切です。

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