大腸がん内視鏡検査まとめ

数ある大腸がん検査の中でも、大腸内視鏡は現段階でもっとも精度が高いとされる検査です。どんな検査から始めるにせよ、大腸がんの診断をつけるためには、ほぼ必ず大腸内視鏡検査が必要になります。

肛門から細いファイバースコープを挿入して、大腸の中を進ませながらモニターで腸内の様子を観察する検査ですので、小さな病変もほぼ確実に発見することが可能です。

一方、大量の下剤や検査時の苦痛に対する不安で、受けたがらない人が多い検査でもあります。

しかし大腸がんの診断をつけるためには非常に大切な検査です。不安の大きい方は、なるべく苦痛を軽減してもらえる病院を探すようにしてみましょう。

大腸がんの内視鏡検査のメリット

大腸内視鏡検査は、大腸がんの診断確定になくてはならない検査の一つです。特に以下のようなメリットが大きいとされています。

大腸の様子を直接見られる!

大腸内視鏡検査では、超小型カメラ(CCD)が付いた柔らかい管を肛門から挿入して、大腸の中を進ませ、カメラが撮影する腸内の様子をモニターに映し出します。

X線やCT、超音波などの検査と違い、大腸の中をじかに撮影できますので、それだけ確実な情報を得られる点が最大のメリットです。外からの画像検査では写りにくい、5ミリほどの小さながんも発見することができます。

組織を採って生検ができる!

大腸内視鏡検査で使う内視鏡の先端には、鉗子(かんし)というハサミのような器具が付いています。

もしも検査の途中で、ポリープなどの病変が見つかった場合、その場で鉗子を使って組織の一部を切り取り、病理検査(生検)にかけることが可能です。

生検は、その組織が悪性かどうかを調べるための検査で、これによってがんの診断が確定できます。画像検査と合わせて生検もできるところが、大腸内視鏡検査の大きなメリットの一つです。

小さな病変ならその場で治療もできる!

大腸内視鏡の先には、鉗子の他にも電気メスや注射針など、さまざまな器具が付いています。

検査の際に小さなポリープや、ごく早期のがんが見つかった場合、器具を使ってその場で「内視鏡治療」ができるのも、大腸内視鏡検査の大きなメリットです。

内視鏡治療は、主に良性のポリープと、悪性の中では直径2センチ未満の早期がんが対象になります。

リンパ節に転移していないなど、いくつかの条件を満たす必要があり、少しでも条件に満たない場合は安全のために外科手術を選択することもあります。

内視鏡治療は、がん治療の中ではもっとも手軽で、患者さんの負担も少ない治療法です。ごく早期のがんであれば、これだけで完治できることも少なくありません。

ただし、採取した組織は念のために病理検査にかけて、がん細胞の取り残しがないかどうかを判断する必要があります。

大腸内視鏡検査の手順

大腸内視鏡検査は、以下のような流れで行なわれます。

大腸内視鏡検査の流れ
1.検査の前日は、病院の指示にしたがって早めに夕食を済ませます。前日から下剤を飲む場合もあります。
2.当日の朝は絶食です。病院へ行き、腸をきれいにするための洗浄液(下剤)を飲みます。全部で2リットル近くあるものを、数回に分けて飲むよう指示されます。
3.何度かトイレに行って、便が液体状になったら、検査着に着替えて検査室に入ります。希望に応じて鎮痛剤や鎮静剤を注射するなど、検査の苦痛を和らげる前処置を行ないます。
4.薬が効いてきたら、体を横にして力を抜き、大腸内視鏡を肛門から挿入します。医師はモニターで腸のすみずみまでをしっかり観察し、病変がないかをチェックします。
5.検査時間は病変の有無によっても違いますが、何もなければ10〜15分ほどで終了です。その後、回復室などでゆっくり休んでから着替えます。

内視鏡を挿入する際、腸に空気を入れるため、検査後はお腹が張ります。どんどんガスを出して、お腹をラクにすることが大切です(病院によっては空気を抜く処置を行なうところもあります)。

また、鎮静剤を使用した場合は、その日は車の運転ができませんので気を付けましょう。

内視鏡治療を行なっていない場合は、基本的に検査後の生活に制限はありません。治療を行なった場合は、食事や入浴などに制限がありますので、指示に従うようにしてください。

大腸内視鏡検査はやっぱり痛い?

大腸内視鏡検査といえば、多くの方が気になるのが検査中の苦痛です。胃カメラも同じですが、大腸カメラでも「痛くてギブアップしそうになった」という人は確かにいます。

しかし時代の進歩とともに、ファイバースコープは年々細くなっていますし、希望に応じて鎮痛剤や鎮静剤を使ってもらうこともできます。

恐怖感が大きい場合は、静脈麻酔で半分眠った状態で検査を受けることも可能です。気になる方は、まずは病院にどのような鎮痛方法があるのかを問い合わせてみると、安心できるかもしれません。

また、内視鏡には医師のテクニックも大きく関係してきますので、口コミなどを参考に、腕のいい医師を探すのもおすすめです。

最近の大腸内視鏡検査では、苦しかったのは検査自体ではなく、下剤を飲むことだった、と振り返る患者さんが多いといわれます。

2リットル近くもの液体を数回に分けて飲み、何度もトイレに立たなくてはいけませんので、これだけで2〜3時間かかることもあるのです。

ただし病院によっては錠剤を使うところもあるため、液体を飲む自信のない方は調べてみることをおすすめします。

大腸内視鏡検査で苦痛を感じやすいのは、腸が癒着を起こしている場合です。以前に下腹部の手術を受けている方は、癒着の可能性があるため、特に鎮痛の処置を念入りに行なうことがあります。

検査の途中でも、痛みを和らげる処置は可能ですので、痛みが強い場合は遠慮なく医師に伝えましょう。

それでも、「大腸内視鏡検査はどうしても怖い…」という方や、癒着がひどくて内視鏡を進ませることが難しかった方には、内視鏡を使わない全大腸CT検査などの他の方法もありますので、医師に相談してみてください。

スポンサードリンク

ページの一番上へ
サイトのTOPページへ