大腸がんの検査方法まとめ

近年、急激に日本人に増えている大腸がん。早期発見するためには、できるだけ症状のないうちから検査を受けることが大切です。

「でも大腸がんの検査にはどんなものがあるの?」「どれを受けたら一番確実なんだろう?」と迷われている方もいるかもしれません。そんな方のために、大腸がんを発見するためによく行なわれている検査をまとめてみました。

大腸がんの検査というと、大腸内視鏡検査(大腸カメラ)のイメージが強く、不安になってしまう方も多いかもしれませんが、検査機器の性能は年々上がっていますし、他の検査方法も色々とあります。

まずは自分の状態に合った検査を受けることから始めましょう。

もっともスタンダードな「便潜血反応検査」

便の中に血液が混ざっていないかどうかを調べる検査で、大腸がんの初期検査として広く行なわれています。自治体や職場の大腸がん検診も、多くがこの検査です。

あらかじめ渡された検査キットを使って、自宅で便を採取し、それを医療機関に提出します。1日分の便を採って調べる「1日法」と、2日分の便を採って調べる「2日法」があり、2日法のほうが精度は高めです。

大腸がんにかかると、腸壁から出血しやすくなるため、この検査がスクリーニング(ふるい分け)に大きく役立ちます。実際、大腸がんの50〜75%は、便潜血反応検査で発見できるともいわれるほどです。

便潜血反応検査は、さまざまな病院で受け付けています。40歳以上の方は、職場や自治体の大腸がん検診を無料(もしくは低料金)で受けられますので、ぜひ活用しましょう。

それ以外の方は、便潜血反応検査を行なっている病院で申し込むか、多忙な方は郵送検査のキットを使うのも一つの方法です。

病変を確実に見つけ出す「大腸内視鏡検査」

現段階で、大腸がんをもっとも確実に発見できるとされるのが大腸内視鏡検査です。多くの場合、便潜血反応検査で陽性反応が出た人を対象に行なわれますが、希望すれば消化器科や人間ドックなどで受けることもできます。

肛門から細い内視鏡を挿入し、大腸の中を進ませて、腸壁の様子をモニターで映し出す検査です。腸の内部を直接観察できますので、ごく小さなポリープや腫瘍などもほぼ確実に見つけられます。

また、内視鏡の先端に器具が付いているため、疑わしい病変があった場合は組織の一部を採取し、病理検査にかけることも可能です。

ファイバースコープは年々細くなっており、世界最小のものでは直径5ミリ以下になっていますが、苦痛の感じ方には個人差があります。痛みが強い場合は、静脈麻酔などで対処します。

バリウムを使った「注腸造影検査」

造影剤(バリウム)を使って大腸の様子を調べる検査です。腸の動きを止める薬を注射した後で、肛門から管を入れ、そこからバリウムと空気を入れて大腸のX線撮影をします。

その結果、バリウムが腸壁に均等に付かなかったり、内腔が狭くなったりしている様子が見られれば、大腸の異常を疑うという仕組みです。

前日からの食事制限など、準備がやや大変な上に、人によっては苦痛を感じる可能性もあるため、最近では大腸内視鏡検査のほうが主流になっています。

ただし腸に癒着があるなどして内視鏡検査が難しい場合には、有用な検査の一つです。

その他の大腸がん検査

上記のほか、大腸がんを発見するために行われることのある検査には、以下のようなものがあります。

全大腸CT検査

内視鏡を使わずに大腸内の様子を映し出す、新しい検査です。「仮想大腸内視鏡検査(バーチャル大腸内視鏡)」や「大腸3D-CT」とも呼ばれます。

腸壁の様子を直接観察できるという点では、大腸内視鏡のほうが勝っていますが、人によっては強い苦痛を感じる検査でもあるため、より負担の少ない画像検査として開発されました。

まだ実施している病院は多くありませんが、人間ドックを行なう医療機関ではとり入れているところも見られます。大腸カメラに抵抗のある人、腸が癒着している人などにおすすめです。

PET検査

全身のがんを一度に調べられる画期的な検査として、近年大きな注目を集めている検査です。がん細胞は増殖スピードが速い分、正常な細胞の3〜8倍ものブドウ糖を消費する性質を持ちます。

これを利用したのがPET検査で、ブドウ糖に似た薬剤にわずかな放射性物質を混ぜたものを静脈注射して全身に行き渡らせ、その後に専用のカメラで全身を撮影し、薬が集まっている部位がないかどうかを調べます。

薬が集まっている箇所があれば、そこにがん細胞がある可能性が高い、と判断できる仕組みです。

特に大腸がんはPETが得意とするがんの一つで、発見率はかなり高いといわれています。

ただし、がんを見つけるためのスクリーニング検査として受ける場合は、健康保険が適用されないため、全額自己負担(平均10万円)になる点がデメリットです。

特に症状がなければ、まずは「便潜血反応検査」から

このように、大腸がんの検査にはいくつかの種類がありますが、特に気になる症状がない方であれば、まずはもっとも簡単に受けられる便潜血反応検査から始めてみましょう。

その結果、もしも陽性が出た場合は、放置せずに必ず精密検査を受けるようにしてください。

一方、気になる症状が続いている方や、遺伝的に大腸がんリスクが高いと思われる方、一度しっかりと大腸を詳しく調べたいという方は、人間ドックなどを利用して大腸内視鏡検査や全大腸CT検査を受けるのも一つの方法です。

最初から精度の高い検査を受けることで、スピーディに大腸がんの有無を調べることができます。

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